信夫山おもしろ話 Chapter.8 | 信夫山ガイドセンター
“信夫山”のおもしろ~い話  その36 ~ その40
このお話は「生活情報誌 リビング福島」にも掲載されています。
その36 旧参道、御神坂を登る
 今回は、御神坂(おみさか)を紹介しましょう。
 信夫山墓地の上に三方の分かれ道があり、中央が羽黒山の旧参道で、御神坂といいます。
 暁まいりに登る人も多いのですが、この道は自動車道路とは違う信仰の道として、本来の信夫山の姿をとどめています。
 昔、村々の大わらじ奉納は、この急坂を担ぎ上げていました。登りつめたところが、念仏橋の碑と、正八幡宮が左右にあるT字路で、正面に羽黒神社の赤鳥居が出迎えてくれます。まるで、別世界の様な鳥居平です。  

 かつて、御神坂には参拝する人を泊める宿坊が並び、参道に面したところを「ミセ」といって、休憩所を設け、土産物などを扱っていました。独特の石垣が積まれ、木枯れた小宮や石燈籠が並ぶ、江戸時代の雰囲気が色濃く残る路(みち)です。
 中ほど西にある観音堂は、信達三十三観音の札所三番で、安置されていた観音は、現在、薬王寺に保管されている福島市指定有形文化財の「如意輪観音坐像」です。
 西上にあるのが「ねこ稲荷(西坂稲荷)」。御山のいたずら御坊狐が神通力を失ったことでゴンボ狐となり、改心をして、蚕の守り神になったという伝説があります。
 行楽シーズン、ゆっくり歩きながら、風景を楽しんで旧参道の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

H28.05.14発行 リビング福島に掲載

その37 信夫山にも来た弁慶
 弁慶は信夫山にも訪れたことがあると言われており、その痕跡が残っています。今回は、そのお話をご紹介しましょう。
 県庁(福島城)からまっすぐ突き当たった本参道(祓(はらい)川口)の左に、「弁慶の足跡石」があります。さまざまな怪力伝説がある弁慶ですが、この時は大きな釣り鐘を担いでどんどんと登ったそうです。
 すると、固い岩がへこんで足跡が付いたのでした。その時の巨大な足跡が3つ、くっきりと残っています。ぜひ、弁慶と足の大きさ比べをしてみてはいかがでしょうか?  

 もう1つは羽黒神社の石段の下に、「弁慶のひざかぶ石」があります。弁慶が思わず岩に膝をぶつけたら、これまた固い岩がぼっこりとへこんでしまったそうです。この「ひざかぶ石」は、へこんでいる所に膝を当てると痛みが和らぐと言われています。
 更に不思議なことに、老若男女、体型が全く違う人、誰もが「ひざかぶ石」に膝を当てると、まるであつらえたかのようにぴったりと収まるのです。先日も数名でトレッキングに訪れた方々が、かわるがわる膝を当てていましたが、皆さん自分の膝にフィットすると驚いていました。
 これらは信夫山四十八石のうちの2つとしても知られています。
 多くの地域で伝説を残している弁慶は、信夫山にも来ていたのですね。
 

H28.05.21発行 リビング福島に掲載

その38 信夫山のトイレ最新事情
 ハイキング・トレッキングで、女性にとって大切な情報の1つが、コース上にあるトイレの位置と設備の情報です。
 信夫山には現在、東・西・南の展望台に、それぞれキレイな水洗トイレが整備されています。北側にはトイレがありませんので注意しましょう。
 東は、第二展望台公園にあり、駐車場に並んでかわいいデザインのトイレがあります。西のトイレは烏(からす)ヶ崎に行く手前の月山駐車場にあり、最近のものは障害者向け、乳幼児向けの多目的トイレが併設されています。   

 南は、第一展望台の北側に設置されていて、清潔で安心して使用できます。
 北コースの探索の際は、第二展望台のトイレを利用しましょう。
 ただし、冬は12月から3月いっぱいまで凍結防止のためクローズとなりますので、ご注意を!
 また、第二展望台へのカーブ入り口に、信夫山ガイドセンターができました。定休の水曜日と冬期の閉館以外はトイレを貸してもらえます。
 一方、信夫山の入り口付近には、駒山公園と、護国神社向かいの太子堂広場に水洗トイレがあります。もちろん駐車もOKです。
 信夫山の麓にも、児童遊園にキレイなトイレができましたし、文化センターの北の春日町緑地トイレがありますよ。
 

H28.05.28発行 リビング福島に掲載

その39 稚児岩と硯(すずり)石の話
 前に、蛙(カエル)の形をした雨乞いの石「びっき石」の話をしましたが、実は、信夫山には、もう一つ有名な雨乞いの岩があったのです。それが信夫山48石の一つ「稚児岩」です。
 現在、東陵高校の西、グラウンドの上あたりに、大きな孤立岩があります。岩の上がちょうど舞台のように平らになっていて、昔は、そこが稚児の舞台でした。
 田んぼの水が枯れると、周辺の農民が集まって雨乞いの祈祷(きとう)を行い、稚児さん(児童)がその上で踊りを奉納したと伝わっています。  

 驚くのは、その岩の上に、さらに2メートルほどの四角い岩が乗っていて、それが「弁慶の硯石」だというのです。確かに硯のような形をしています。さすが弁慶だけあって硯も大きいですね。
 もっとびっくりしたのは、稚児岩の左の小さな池(たんたら清水の下流)を見たときです。すごい数の蟇蛙(ヒキガエル)が、池に産卵をしていました。年に一回、信夫山の全山から蟇蛙が集合するそうです。驚き!
 もうひとつ、48石では、信夫山のトンネルの北側にも、神楽岩(ぼたもち岩)という大岩があって、やはり稚児が舞う雨乞いの岩だったそうです。
 周辺には、さらに馬石、蛙石、二十三夜石、転び石等の巨岩があったそう。信夫山は本当に不思議な山なのですね。
 

H28.06.04発行 リビング福島に掲載

その40 信夫山の化石について
 新しくオープンした「信夫山ガイドセンター」に、信夫山から採れた化石が展示されています。
 昭和時代の人は、信夫山から化石が出ることを知っていました。木の葉や、貝の化石、サバ科の魚の化石などが見られますが、見つけた人は自由に採取して、遊んでいたそうです。
 信夫山の東部の岩谷観音一帯には、凝灰岩(ぎょうかいがん)質の岩が重なり合っている地層が見られます。これらの地層は、約1300万年前の中新世(ちゅうしんせい)後期といわれる頃に、海底であった福島盆地に堆積(たいせき)したもので、  

地層の中から木の葉や二枚貝、サバ科の魚の化石が出土します。最近では、信夫山のトンネル工事のときに、木の葉の化石が多く出ました。
 信夫山ガイドセンターに展示されている化石は、福島市御山町の方が収集したもので、中には縄文土器とみられるカケラも含まれています。
 今は亡くなられた、地質学者の入道正先生に話を伺ったところ、「信夫山周辺は入り海のような自然環境で、気候は浜通りのような温暖なものであったと推測される」とのことでした。
 その後、50万年前頃に信夫山が誕生してくるわけですが、周辺では縄文時代の土器もみられますから、本当にすごい物語を秘めた山なのですね。
 

H28.06.11発行 リビング福島に掲載
 

 
信夫山おもしろ話
下のグループをクリックすると各ページに進みます。 また、スライドのタイトルをクリックしてもお話を読むことができます
■ こんなお話です。(題名一覧) ■

信夫山わらじい