信夫山の北側というと、あまり知られていないのではないでしょうか。
信夫山トンネル北の国道13号も、昭和初期の写真を見ると田んぼの真ん中を通る田舎道で、馬車がようやく擦れ違えるぐらいの道幅しかなかったのが分かります。
ですから、信夫山北側には昔のお話がいっぱい残っていますね。
例えば、福島駅方面からトンネルを抜けて左の、和食店「升冨 しのぶ野」の辺りは「転石」という住所です。昔、子守の娘が信夫山の悪口を言ったら、頂上から大石が転げ落ちてきて、憐(あわ)れ娘は押しつぶされてしまったそうです。

 つい、60年ぐらい前まで田んぼの真ん中に大石がありましたが、現在は辻(つじ)のところに転石の石碑が立っています。
一方、トンネルを出て右手の信夫山中腹には、ぼたもち岩(神楽岩)という大岩があって国道からいつも見えていました。最近は雑木に隠れて見えなくなりましたが・・・。
また、「酒のあかい」から山裾の道を東に進むと、旧道沿いに馬石・蛙石・三日月岩・二十三夜石・烏帽子岩などの拝み石があって、一つ一つにいわれや言い伝えが残っているそうです。
松川の護岸工事で壊された「猫石」は、その後工事に関わった作業員が亡くなり祟(たた)り石といわれたそう。現存の石はいつまでも伝説と一緒に残って欲しいですね。